人間の体を構成する重要な栄養素である「タンパク質」。筋肉のメイン原料でもあるタンパク質は、筋トレやダイエットを行う上で最も重要な栄養素と言っても過言ではありません。
- タンパク質が大事なのはなんとなく知っているけど、どうやって摂ったらいいの?
- 筋肉を大きくしたいけど、どれくらいタンパク質を摂ればいいの?
- プロテインとアミノ酸ってどういう関係?
今回はこのような疑問を持たれている方の参考となるように、私の体験談や実際のタンパク質摂取スケジュールを交えつつ、解説していきたいと思います。
タンパク質の摂取量は?
これは、あなたが何を目標としているかによって変わります。
ダイエット目的の場合
ダイエットをする上では、「筋肉量を減少させない」ことが重要となります。
ダイエット時は総摂取カロリーが少ないので、筋肉量の増加はあまり見込めませんが、そのまま放って置いたら筋肉は「不要物」とみなされ、どんどん減ってしまうんです。
そのため、ある程度の負荷の筋トレと、十分なタンパク質摂取量を確保することが必要です。
その際の目安は、自分の体重(kg)×2gとなります。(最低でも×1.5g摂った方が良いです)
実際に私が過去にダイエット(マクロ管理法)を行った際は、体重(kg)×2gを目標値にしていました。
体重(体脂肪)の減少と共に筋トレで扱える重量も多少は落ちましたが、そこまで大きな下げ幅ではなかったです。
総摂取カロリー目標についての話や、ダイエットにおける筋肉の重要性は別記事で紹介していますので、こちらもぜひご一読下さい。
バルクアップ(筋肥大)目的の場合
筋肉を大きくしていきたいのであれば、体重(kg)×2.5~3gが摂取目標値になります。
もちろんタンパク質だけ摂取していればいいわけでは無く、ハードな筋トレを行うことがセットであることは大前提です。
これほどの量になると、食事だけで摂取目標を達成するのは非常に難しくなってきます。
後述するプロテインパウダーを利用して、食事とトータルで摂取量を達成することが現実的です。
また、タンパク質だけでなく、合わせて糖質を摂取することも重要になってきます。
別記事にて糖質の取り方についても解説しますので、こちらも是非ご確認ください。
タンパク質摂取のタイミングは?
朝起きてすぐ!
朝起きてすぐは、1日の中で「最後の食事から最も時間が開いている」タイミングです。
寝ている間にもエネルギーは使われ、筋肉の合成が行われていますので、血中アミノ酸濃度(※)がとても低くなってしまいます。そのため、素早く血中アミノ酸濃度を高めてあげる必要があります。
プロテインによる補給が簡単かつ低コストですが、お金に余裕のある人であれば、そもそもアミノ酸の状態(EAA※2やBCAA※3)で摂取する方が素早く血中アミノ酸濃度を高めることができます。
プロテインやアミノ酸を摂取できたら、その後でしっかりと朝食をとりましょう!
ちなみに私は朝プロテイン派です。だってEAA高いんだもん・・・。
なので最後に紹介する方法で、就寝中の血中アミノ酸濃度低下対策をしてます。
(※1)血中アミノ酸濃度・・・摂取されたタンパク質は、体内で酵素によって分解され、アミノ酸となる。このアミノ酸が血液を巡って細胞内に運び込まれ、新たなタンパク質合成の原料となる。この濃度が低いということは、筋肉の材料が足りていないということ。また、アミノ酸は体の補助エネルギー源でもあるため、血中アミノ酸濃度が低いと、筋肉を分解してアミノ酸を作り出すという「異化」の作用が働いてしまう。
(※2)EAA・・・Essential Amino Acid(必須アミノ酸)の頭文字を略したもの。必須アミノ酸とは、体を構成するアミノ酸の中でも「人体で合成できないもの」を指す。EAAを飲むことで、筋肉の合成に必要なアミノ酸のうち特に重要(量が必要)となるものを重点的かつスピーディに摂取することができる。また、EAAを飲むことで血中アミノ酸濃度が一気に上がり、筋肉合成のスイッチになる。
(※3) BCAA・・・Branched Chain Amino Acid(分岐鎖アミノ酸)の頭文字を略したもの。バリン、ロイシン、イソロイシンのの3種類を指し、必須アミノ酸の一部でもあり、中でも「運動時に筋肉のエネルギー源になる」ものなので、これが不足すると筋肉の分解が起こってしまう。EAAを摂取することでも同時に摂取できるが、筋分解の抑制効果を得たいのであれば、BCAA単体での摂取が望ましい。
筋トレ前・中・後
筋トレにタンパク質やエネルギーが重要なのはなんとなくわかるけど、何をどれくらいのタイミングでとればいいんだ?となりますよね。
これは、筋トレまでどれくらい時間があるかによって変わってきます。
- 筋トレ2時間前: 普通の食事(固形物)
- 筋トレ1時間前: プロテイン
- 筋トレ直前 : アミノ酸(EAA)
- 筋トレ最中 : アミノ酸(BCAA)
- 筋トレ直後 : プロテイン
筋トレを行うと、重量負荷によって筋肉に刺激が入ります。この刺激がスイッチとなり筋肉の修復(合成)が行われていくのですが、前述の通りこれには血中のアミノ酸が必要になります。そのため、事前に血中アミノ酸濃度を十分に高めておく必要があるんですね。
摂取方法によって血中アミノ酸濃度が上がるまでの時間には差がありますから、その時間差を意識して摂取するように心がけて下さい。
血中アミノ酸濃度の上昇にかかる時間は、下記が目安になります。
食事:2時間ほど > タンパク質(プロテイン):1~1.5時間 > アミノ酸(EAA/BCAA):0.5~1時間
また、筋トレ中はどんどん血中アミノ酸濃度が消費されていくので、随時アミノ酸を補給してあげる必要があります。プロテインを飲むのでは時間がかかりすぎてしまうので、ここではアミノ酸を直接摂取する方が賢明です。この場合は「筋肉分解抑制」の効果が高い、BCAAを利用するのがおすすめです。
トレーニングが終わってお腹にものを入れても問題ない状態になったら、プロテインを飲んだ上で早いうちに食事を取りましょう。
就寝前
朝起きてすぐにプロテイン・アミノ酸を摂取するのと同じ理由ですが、寝ている間は血中アミノ酸濃度がどんどん低下していきます。できることなら、その減少スピードはなるべく遅くしたいものです。
そんな時に役立つのが、吸収の遅いカゼインプロテインです。
ホエイプロテインと同じく牛乳から作られるプロテインですが、ホエイプロテインが取り除かれた後の成分を精製して作られています。
一般的にホエイプロテインは摂取後約1~2時間で完全に吸収されてしまうのに対して、カゼインプロテインは約7~8時間もかけてゆっくりと吸収されていきます。
この性質を利用すれば、長時間血中アミノ酸濃度が高い状態を保つことができるわけですね!
カゼインプロテインは各種メーカーから発売されていますが、通常のホエイプロテインよりは若干値段が高い傾向にあります。しかし、1日1杯夜だけの使用であればそこまでコスト負担も大きくないので、ぜひ利用することをオススメします。
私はケチなので、ホエイ1:カゼイン2で割って飲んでいました(笑)
ぺぐ のタンパク質摂取スケジュール
最後に、私の1日のタンパク質摂取スケジュールを紹介します!
【目標】バルクアップ
【条件】体重85~90kg(→タンパク質摂取目標:約220g)、平日(仕事あり)の場合
摂取時間 | 摂取タイミング | 摂取内容 | タンパク質量 |
05:00~05:30 | 起床時 | ホエイプロテイン | 21g |
05:30~06:00 | 朝食 | 納豆卵チキン丼(固定) | 42g |
12:00~13:00 | 昼食 | 自由枠 | – |
16:00~16:30 | 間食 | おにぎりとか | – |
17:30~18:00 | 筋トレ前 | ホエイプロテイン | 21g |
19:00~20:00 | 筋トレ中 | BCAA | 7g |
20:00~20:30 | 筋トレ後 | ホエイプロテイン | 21g |
21:30~22:00 | 夕食 | 自由枠 | – |
23:00~23:30 | 就寝前 | カゼインプロテイン | 21g |
総合すると、目標量220gのうち、プロテイン・BCAAから約90gのタンパク質を摂取しています。残りの130g分を食事から補っているわけですね!
朝ごはんは基本的にメニューを固定しています。理由としては、ルーティーンが決まっていた方が朝のタスクが減って楽だからです。
お昼は仕事の関係上、どうしても外で食べなくてはならないことが多いです。
その場合、お昼のマクロ栄養素バランスをネットで調べて、タンパク質(及び炭水化物・脂質)の足りない部分を夕食で補うように修正します。
まとめ
- タンパク質の摂取量目安は、自分の目的(減量?増量?)によって異なる!
- 減量/増量で共通する大事なポイントは、血中アミノ酸濃度をなるべく高く保つこと!
- 食事、プロテイン、アミノ酸(BCAA/EAA)を使い分ける!
以上、読んでいただきありがとうございました!
別の記事では「糖質」の効果的な摂取方法についても解説していますので、ぜひそちらもご一読ください。
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